Sunday, December 23, 2012

Haiku I've Made So Far 今までに詠んだ句

Not directly related to the content of this particular blog entry.
These leaves were collected by my student to make an art work.
今回のブログエントリーとは関係の無い写真ですけど。
生徒の一人がある図工のプロジェクトのために
集めた葉っぱたちです。
These are the haiku I've created so far since I joined the Maui Hototogisu Kai.
There were months that I could not participate, but as I collect them all here and read them again, I can remember what was happening then and what I was thinking or feeling. It's interesting.
Well, the world of Haiku is quite deep. I guess it's the same for any art form.

Sorry, I cannot translate these haiku poems into English at this point.
I will try someday although some feelings/scenes are just not translatable or be expressed in other languages other than Japanese..., but I will try one day and will let you know.

マウイのホトトギス会に入会してから詠んだ句たちです。
参加出来ない月もありましたが、こうやってまとめてみると、そのときどきの心情が思い出されて面白いです。それにしても俳句の世界は奥が深いです。どんな芸術もそうだけれど。

2010年6月

子どもの目見つめる先は守宮(やもり)の目
空高し駆け上りたき入道雲
ハレアカラ深紅に染めて風薫る
眠り子の夢の先にて風薫る
いそいそと虫取り網と草履の子

2011年2月

かたくなに志し秘め梅の花
谷深く春の息吹がこだまする
椀の中そよいでおどる干し若布(わかめ)

2011年4月

願わくば今の世にこそ春暁(しゅんぎょう)を
蜂の巣の幾何学の美に魅入りをり
舞う蜂におつかれさまと声をかけ

2011年5月

古茶すする温故知新の心かな
初鰹土佐の城下を湧き立たせ
守りたし蚕豆(そらまめ)を剥く我が子の手
蚕豆を湯がく父の背夏来たる
月影の射(い)して息のむ繭の山

2011年6月

万緑に心洗はるイアオ峡
蚊帳を張り夢の中へと落ち込みぬ
夏休み宿題追われ蚊をにらみ
似合ふとは苺と恋のすっぱさよ
顔を出し世の偵察と山椒魚
贅沢は藤椅子でとるうたた寝と

2011年7月

噴水の向ふに揺らぐ子の笑顔
物干しに甚平そよぎ風おどる
ラムネ買う手が触れたのは初逢わせ
コロラドの夜空を駆ける雷神よ
サングラス隠れ見つめる君の顔
空仰ぎ夕立の路(みち)足早に
かぶりつく胡瓜(きゅうり)の汁に混じる汗
遠雷を聞いて偲(しの)ぶは君の声

2011年8月

七夕に平和願いて空仰ぐ
流灯(りゅうとう)に心託してぬらす頬
走馬灯床に伏せしも夢追いて
夕月夜背中押す風母想ふ
ご近所の夕飯におう夕月夜

2011年9月

繊細な乙女心は梨に似し
蜻蛉(とんぼ)追ひ山越え沈む夕日かな
変容の兆しを見せて蜻蛉飛ぶ
忍耐を学ぶ心は蜉蝣(かげろう)に
蟋蟀(こおろぎ)に声を合わせて泣く赤子

2012年2月

針供養合わせし指が曲がりをり
末黒野(すぐろの)に命のはじめ溢れけり
茹でざるに香りたわやか菊菜の夜
光り降る大地にキスの春時雨
春時雨空を仰ぎて土におう
麦踏みて強くなりたし心踏む

2012年3月

彼岸寒むご先祖さまと春を待つ
卒業す我が教え子の涙拭き
誰ぞ知るものの芽ひとり出ずる夜
白雪の重さ背負ひし紅(あか)椿
陽炎(かげろう)に夢の続きを見ひ出して
春炬燵(ごたつ)名残り惜しさに花飾る
色彩の増える足下春来たし
春泥(しゅんでい)に心うわばれ二歳の子

2012年6月

妖精の舞台となりし萍(うきくさ)よ
明易(あけやす)しにおいただよう厨(くりや)かな
短夜(みじかよ)や光り射し入る障子の間
玉ねぎに自分を重ね皮を剥く
溜め息と色とりどりの黴見つめ

2012年9月

鬼灯(ほおずき)をそっと包むや幼児の手
木霊(こだま)追ひ霧のベールに包まれし
鈴虫と赤子の寝息入り交じり
森潜り肺一杯に霧を吸う
霧に濡れ一人佇む社(やしろ)の前
太刀魚をさばく祖母の背思ひ出し
通学路コスモスそよぎ秋を知る
人の世に迷い彷徨い霧笛(むてき)欲す

2012年10月

木漏れ日に団栗光る散歩道
りす達と競(せ)おって拾う団栗よ
銀杏を炒って皮剥く父の愛
待ちぼうけグラスのレモンつついては
眼重(まなこおも)レモンかじりて机(き)に面す
見上げれば思ひ出流る秋の雲
腹鳴りて鰯(いわし)に見立て秋の雲
祖母の背と似て垂れし稲穂かな
刈田見て一段落と腰下ろす
子ら走り刈田ざわめき日の落ちぬ
友送り駅の片隅蕎麦食(しょく)し

2012年11月

帯解(おびと)きの子の髪すいて涙ぐむ
写真より飴にいそがし七五三
霜おりた鍬を手にし冬耕(とうこう)す
切り干しは噛むほどに味深まりて

2012年12月

星凍(い)つも人の心は瞬きて
肩寄せ合ひおでん囲みて暖をとる
つつき合ひ兄弟喧嘩おでんの夜
かもめ舞ひ襟口寄せる冬の海
さざ波に厄を落として冬の海
にんまりと街に繰り出すボーナスと
ボーナスで両親に送る冬の旅
一年の重みを秘めて日記果つ(はつ)
舞ひ納め稽古場掃きて冬至の日

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